角海老トップニュース

2017年6月27日

坂本大輔インタビュー「やめなかったからここまで来れた。今の自分はツイてる」

 デビューから10年目、35歳で初の日本タイトル挑戦を迎える日本ウェルター級1位の坂本大輔。4月に現王者の有川稔男(川島)に挑戦する予定が、直前で有川の負傷により試合が中止となったが、すぐに同2位の川崎真琴(RK蒲田)との暫定王座決定戦が決定した。「散々練習してきて、試合が流れた時は本当に悔しかったが、もう一回チャンスが来た。しかも下位ランカーとの決定戦。運も含めて心身ともに今が最高の時期」と必勝を誓う。

――調子はいかがですか?
「もう、最高の状態ですね」

――練習も充実してそうですね
「有川選手との試合前も、すごい緊張感の高い練習もできてたんで、試合が流れた時はめちゃくちゃキツかったんですよ。チケットもたくさん売ったんで、返金とかも大変で(笑)。だからこの試合が決まった時はホントに嬉しくて、良い状態のままさらに練習する時間ができましたから。これは俺が勝つ流れだと感じてますよ(笑)」

――チャンピオンへの挑戦者としてではなく、決定戦というのも?
「いや、もうそこもツイてるなって。しかも角海老の興行で、メインイベントでやるわけじゃないですか。完全ホームで岡田(博喜・前日本Sライト級王者)や土屋(周平・前日本ライト級王者)を差し置いて大トリで、っていう。最高の舞台以外の何物でもないですね」

――晴れ舞台です。だけに負けられないというプレッシャーも強いのでは?
「逆にここでコケたら面白いですよね(笑)。小國(以戴・IBF世界Sバンタム級王者)や京太郎(藤本・東洋太平洋ヘビー級王者)とかからも『これで負けたらひどいっすよ!』ってめちゃくちゃプレッシャーかけられてて、それで練習にさらに力が入るっていう。今はそういう良い感じなんですが、一度プレッシャーで潰されそうになったりもして、これで負けたらヤバイなって思い始めたらもう悩んじゃって…、辛くて、泣きそうになったりもして。でも、それまで練習が調子良すぎて、なぜかすでに自分の方が勝ってる、勝った、というような精神状態で。そこでふと我に返って、俺たち2人とも挑戦者だし、相手だって同じ思いで向かってくる。何を勝ったつもりで、バカじゃねえの俺?って。そう思ってから辛い状態を抜けて、プレッシャーも良い感じにコントロールできるようになりました。いや、でもタイトルマッチって凄いっすよ、ホント」

――あらためてそう思う?
「今まで想像してたたけで体験したことがなかったんで。タイトルマッチがどういうものか、試合前から練習から日常生活、心身ともにすべてが違うんですよね。例えば練習をしてても体だけじゃなくて脳みそもフル回転してて、普段の練習だとそこまで考えないのに、パンチ一つ打つにしても当たる瞬間にちょっと捻ってみたり、足の位置を変えるだけで体重の乗り方が変わったり、握り具合を変えてみたり、色んなひらめきがあるんですよ。タイトルマッチの練習自体が特別なんだなって。チャンピンは毎回これをやってるわけで、その凄さを初めて実感してますね。そういう舞台に立って戦い続けるということが、あらめて自分の周りにいるチャンピオンたちを尊敬し直しました。自分は元々お笑い芸人を目指してたんですけど、地下のハコでライブとかしたりしてて、そう考えると、M-1グランプリとかに出る芸人さんたちと同じだなって」

――俺もついにここまで来たかと。
「そうですね、長かったですけどね。色んな思いが詰まってるんで感慨深いです。タイトルマッチができるということだけでも運が良いと思うし、とりあえず自分はボクシングをやめなかったっていうのが大きいんだと思います。ラッキィ池田さんが『売れるにはどうしたらいいですか?』って聞かれて、『売れるまでやめなければいい』って答えてたのがすごく印象に残ってて、その通りだなって」

――デビューから10年、35歳での日本タイトル挑戦となります。年齢的なハンデを感じたりは?
「全くないです。体力の衰えも感じてないですし、スタミナ、フィジカルともに今が一番良いんじゃないかっていうぐらい調子良いです。子供の頃から母親がミルクを飲めとか、お菓子を食べ過ぎるな、とかしっかり育ててくれたからかもしれないですね(笑)」

――対戦相手の川崎選手にはどういう印象を?
「試合も見に行ったりしたんですけど、正直あまり強いという印象がないんですよね。川崎選手が勝った試合だったんですけどこれで勝ってるのかなって思ったし、パワーねえなって」

――なるほど。それでは坂本選手が勝っていると思う部分は?
「経験はもちろん、パンチ力は結局タイミングだと思うんですけど、体の強さは絶対負けないと思います。それと、チャンピオンになりたいという気持ちはあからさまに自分が勝っていると思うんで、むしろ相手の気持ちを折りに行きたい。正直、有川戦が流れた鬱憤も溜まってるんで、川崎選手には悪いですけど思い切り憂さ晴らしをさせてもらいますよ。自分はプレッシャーをかけて前に出てガンガン打ってくことが最大の武器ですけど、相手も研究してくるんでしょう。もし俺が自分と戦うなら距離を取ってアウトボクシングをしながら、出入りを多くしてってやると思うんですけど、そう簡単には攻略させません。チャンスがあればもちろん倒しに行きますが、フルラウンド戦うつもりで勝負します。どこまでも追いかけ回してやりますよ」

――逆に課題などは?
「うーん、やっぱりメンタルですかね。自分の場合は気持ちが入りすぎてカーっとなって力が入り過ぎちゃうんですよね。練習でやれてることが試合だと全然できない、みたいなことが多くて。気持ちが先行して、それが良い方向に行く時もあるんですが、力みすぎてしないように今回はメンタルトレーニングもしてて、リラックスした状態で試合に挑めればと思ってます」

――この試合に勝てば有川選手との正規王座戦が待っていると思いますが、今後の目標は?
「まずこの試合に勝つことが最大の目標ですけど、その次は有川選手とやることになるんでしょうね。試合が流れた時に実際に会ったんですけど、『次勝ったらよろしくね!』ってさっぱり言われて、自分もその場では『あ、はい。宜しくお願いします』みたいな受け答えをしたんですが、内心ちくしょう!って思って(笑)。そうすると有川選手にも勝って、さの先には防衛ロードがあって、今はなかなかそこまで考えられないですけど、とにかくチャンピオンになりたい。その気持ちは強く持ってます」

――奥様と3歳の息子さん、ご家族の存在は励みになりますか?
「大きいですね、ホント。家族を持って自分以外の人の幸せのために戦うことが原動力にもなってて、嫁とは4年前ぐらいに結婚したんですけど、それまでは『ボクシングをやめてくれ』って。式も挙げれなかったんですけど、今は『ここまで来たらチャンピオンになって』って言ってくれてます。ベルトを獲ったら、沖縄旅行にでも連れていってやりたいですね」

――それでは最後に意気込みを。
「ボクシング人生の集大成を見せます。面白い試合になると思うんで、土屋や岡田の試合が終わったからって帰らずに最後までお付き合いくださいね!」


←角海老トップニュース一覧に戻る

これが角海老ジムだ!PV[拡大]

出稽古歓迎