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2014年12月5日

12・6後楽園、天下分け目の最終決戦!加藤善孝インタビュー

 2014年12月6日。ガンバ大阪、浦和レッズ、鹿島アントラーズの3チームが勝ち点差2の間にひしめき合い、優勝争いが混沌を極めるJリーグディビジョン1は運命の最終節を迎えるが、我がボクシング界でも天下分け目の最終決戦が行われる。日本ライト級チャンピオン加藤善孝(角海老宝石)とWBC世界同級12位・荒川仁人(八王子中屋)が8年ぶりに三度び拳を交える宿命のライバル対決。「追い着けそうで追い着けなかった」加藤の完全決着戦にかける思いとは。

――かねてから熱望していた荒川選手とのラバーマッチがついに決まりました。8年ぶりの対戦を目前に控えた現在の心境からお聞かせ下さい。

加藤:ようやく来たかと。前回は一応勝っているんで、区切りがついたという気持ちは多少あったし、その直後からやりたいと思っていたわけではないんです。彼がタイトルを獲ってからですね。タイトルを獲ったのはそんなに前じゃないですもんね。4年前(2010年4月)ですか。彼がタイトルを獲って、「もう1回戦いたい」というより「彼に挑戦したい」という気持ちがまだ出てきました。だから8年越しとはいっても、8年前からずっとやりたかったというわけではないんですよ。

――当初は後塵を拝していた加藤選手も日本王座を7度防衛し、荒川選手に見劣りしない実績を積み上げてきたという自負もあると思います。今現在でも荒川選手に「挑戦する」という意識に変化はないですか?

加藤:そうですね。彼の世界ランクに挑戦するという気持ちが強いです。実際、彼は(自分が持っていない※加藤は16位)世界ランクを持っていて、世界挑戦も経験している。既に世界的な評価を得ていますからね。僕より格上という意識はあります。

――紆余曲折を辿りながら「早すぎず遅すぎない」ベストなタイミングで待ち焦がれていたチャンスが巡ってきた加藤選手は「武運」を味方につけているようにも思います。

加藤:僕も日本1位まで行って、そろそろできるのかなと思ったら、彼が東洋(太平洋王座決定戦が)決まって(日本ライト級王座)返上という形になって・・・。彼も世界を経験して、僕も日本王座を7度防衛してきて、お互いに着々とキャリアを積んできました。世界を目指す上で勝って行かないといけない試合だとお互いに考えているだろうし、お互いにとってチャンスですよね、この試合は。勝てば評価が上がると思うんで。

――過去に34戦を経験して、荒川選手以外にも多くの強敵と拳を交えてきました。しかし、ルーキー時代に1勝1敗と星を分け合った荒川選手だけがライバル意識を掻き立てられる唯一無二の存在であり続けているわけですよね。

加藤:デビューしてからずっと同じ階級で歩んできたんで。(東日本)新人王決勝で1度当たって、そこからだからもう9年。前回の試合、7月(23日)にともに勝つことができたから、こうして実現に至ったわけですし、感慨深さや特別な思いはありますよね。やっぱりお互いに勝ち進んできたというのが大きいですよね。

――ここで過去2戦を簡単に振り返っていただきたいと思います。「第62回東日本新人王決勝戦」で当たった2005年11月の初戦は2-1の判定で荒川選手の先勝となりました。

加藤:僕は最終ラウンドまで勝っていると思っていました。ポイントは獲れているなという意識があったんで、最後の6ラウンド目にあまり(積極的に)出なかったというか、守りに入ってしまいました。逆に最後、僕が(ポイントを)獲っていれば、勝っていた試合だったと思います。

――八王子中屋ジムの中屋廣隆会長に直談判して決まった10ヵ月後の再戦は8回戦で行われ、今度は2-0の判定で雪辱を果たします。

加藤:とにかく当時は負けたのが彼だけだったんで、ただただ悔しくて「もう1回やりたい、彼に勝ちたい」という気持ちが非常に強くて、その一戦にかける気持ちというのは他の試合とはちょっと違うものがありました。あの試合は僕がはっきりと勝ったと思いました。

――この8年間、荒川選手の動向を注視し、実際にスパーリングで拳を交えてもいます。8年前と比較して、荒川選手の進化をどこに感じますか?

加藤:(昨年7月のオマール・)フィゲロア戦の前にもスパーリングしましたけど、よく動くようになったことと、手数が増えましたね。昔は結構強いパンチを打ち込むタイプで、一発で(相手を)寝かせていたりもしていましたから。単発ではなく、コンビネーションで打つようになったと思います。あとはポジション取りが巧くなったこと。脚の使い方が巧く、自分がいつも良い位置にいられるように意識して動いていますよね。

――反対にご自身の成長も実感されていると思います。

加藤:どうなんだろうなぁ?昔はよく「スパーリングではあいつ強いんだけどな」って言われていたんだけど(苦笑)、ようやく試合に慣れてきたというか、ここ最近はスパーリングと変わらない力を試合で出せるようになってきました。やっぱりメンタル面が大きいですね。

――8月に基礎体力の強化を目的としたキャンプをハワイで敢行されましたよね。肝心の走り込みを欠かすことはなかったにせよ、放牧というか限りなくバカンスに近いようにも見えましたけど(笑)。

加藤:練習以外の部分で非常に楽しめました。朝と晩、毎日10kmずつくらい走って、ダッシュも砂浜でやったりしましたけど、(体力強化というよりは)気持ちの面(=リフレッシュ)が大きかったです。

――高山樹延(日本ウェルター級チャンピオン)、岡田博喜(日本S・ライト級チャンピオン)、小國以載(日本S・バンタム級1位)、土屋修平(日本ライト級10位)と10日間寝食を共にして、ボクシングについて腹を割って話す時間を多く持てたんじゃないですか?

加藤:そんなにボクシングの話はしなかったかな。向こうで何を喋っていたんだろ?(笑)話していたことはあんまり記憶にないけど、本当楽しかったなぁ。南国って良いですね、暖かくてカラッとしていて。でもずっとみんなで一緒にいたから、海外に行った感じはしなかったですけど(笑)。

――帰国後から本格始動となりましたが、従来はサウスポーと対戦する際、八王子に出向いて荒川選手と手合わせをお願いすることもありました。しかし、今回ばかりはそうもいきません。仮想荒川探しに難儀されませんでしたか?

加藤:特に内藤律樹(E&Jカシアス、日本S・フェザー級チャンピオン)が前回の防衛戦(10月13日、vs江藤伸悟)をやる前から角海老に(出稽古に)来てくれていて、今回は対サウスポーということでちょっと慣れておきたいと思い、その頃から(スパーリングを)始めました。数えてはいないですけど、かなりの回数はやっていますよ。調整は順調です。

――歴史に残るライバル対決最終章となることを期待しています。

加藤:今まで以上に難しい試合になるとは思いますが、それを何とか攻略して、良い形で勝ちたい。この8年間で培ってきたものをお互いに出し合えるように頑張ります。そして勝ちます!!


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