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2015年5月12日

KAMIKAZE 5 トリプルタイトル戦レビュー

 日本王座のトリプルタイトルマッチを目玉に行われた4月30日の角海老宝石ジム主催興行『KAMIKAZE 5』。日本ヘビー級王者の藤本京太郎、日本Sバンタム級王者の小國以載はそれぞれ僅差の判定で防衛に成功したが、空位の日本ライト級王座に挑戦した同級2位の杉崎由夜は1位の徳永幸大(ウォズ)に8回TKOで破れ、タイトル獲得はならなかった。

 メインの藤本は3度目の防衛戦。挑戦者は元WBA世界Sウェルター級暫定王者で同級1位の石田順裕(グリーンツダ)だ。2人は昨年4月にノンタイトルで対戦したが、小差の判定で破れた石田からの強い要望に藤本が応える形でのベルトを懸けた今回の再戦となった。試合は石田が左のリード、右の強打を武器に積極的に攻撃を仕掛け、5回終了時の公開採点では1ポイント差の2-0で藤本をリードした。中盤以降は疲れの見え始めた石田から藤本がポイントを奪い返したが、試合はクリンチが多く、膠着する場面が目立った。お互い決定打がないまま、試合は最終10回を終えて判定に持ち込まれ、2-1(96-94、96-95、95-96)のスプリット判定で勝利した藤本が辛くも防衛に成功した。

 初防衛戦を迎えた日本Sバンタム級王者の小國は、同級1位の古橋岳也(川崎新田)と対戦。小國が試合前から「やりにくい相手」と警戒していたその挑戦者、古橋の仕上がりの良さを裏付けるような内容で、古橋の手数と勢いの前に小國は思わぬ苦戦を強いられた。ワンツー主体の小國だが、古橋はプレスを強めて距離を詰め、小國はボディーブローを中心に応戦するも古橋の右の強打や左フックを被弾するなど押される局面も多かった。モチベーションの問題なのか、いつものシャープさやキレを欠いているように見えた小國だったが、それでも要所で巧さを見せてポイントをキープし、なんとか1-0判定のドロー防衛でベルトは守り切った格好。

 この日、初のタイトルマッチに挑んだのは日本ライト級2位の杉崎。同門の加藤善孝が返上したベルトを懸けた戦いとなったが、前半からお互い気合十分、緊張感のある攻防が続いた。ガードを固めた杉崎は、長身の徳永の打ち終わりを狙った右ストレート、左フックを当ててるなどして前半の公開採点では2-1でリード。しかし、中盤以降、ダメージの蓄積とスタミナが切れたのか、杉崎はとたんに失速。これをチャンスと見て徳永が一気に仕掛けた。杉崎は7回に大きく打ち込まれ、8回に入るとロープダウンを取られ、再開後に徳永のラッシュを浴びてレフリーに試合を止められた。角海老陣営から見れば、前王者・加藤の後継者として杉崎への期待は大きかったが、デビュー11年目で掴んだ初のタイトル挑戦は残念ながら叶わなかった。後半の失速が悔やまれる。

 こうして幕を閉じたトリプルタイトルマッチの『KAMIKAZE 5』だったが、王者2人ともが薄氷防衛となり、モチベーションに関しては明らかに挑戦者の方が上回っているような気がした。藤本、小國ともにベルトは守ったが、次戦へ課題を残す結果となった。


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