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トレーナー紹介

トレーナー
元WBA世界ライト級王者
世界を極めた経験を選手に還元する

小堀佑介 Yusuke kobori

小堀佑介

TrainerColumn

 角海老宝石ジムの中で、元世界チャンピオンの肩書きを持つ唯一のトレーナーが小堀佑介である。ボクサーとして世界の頂点を極める最大の目標を叶えた小堀が引退から8年経った今、その経験を現役の選手たちに還元するべく、古巣に戻ってきてくれたのはジムにとっては大きな力であり、喜ばしい限り。

小堀佑介

 小堀は2008年5月に世界初挑戦し、ディファ有明でWBA世界ライト級王者ホセ・アルファロ(ニカラグア)を3回TKO勝利で下し、世界王者に。しかし、翌年1月の初防衛戦で指名挑戦者のパウルス・モーゼス(ナミビア)との初防衛戦で判定負けで王座陥落。その後、頸椎椎間板ヘルニアを患っていたことが発覚し、現役を引退した。小堀は引退後、「ボクシングばかりの人生だったので、世界を見てみたい」と3ヶ月間インドを放浪、11年3月に今度は単身カナダのカルガリーへ飛び立った。語学習得を主な目的にワーキングホリデーを利用して3年間滞在し、その間、地元のボクシングジム「テオフィスタ」でトレーナーもしていたと言う。

小堀佑介

「友達を作らないと英語を覚えるのも大変だし、ちょうど近くにボクシングジムがあったので。一応、元世界チャンピオンだとは言ったんですが、全然反応がなくて(苦笑)。それでもちょくちょく通っていたら、ジムで目立ってた10代の若い選手2人がある日、スパーリングをやろうと声をかけてきたんです。もう、ここは勝負時だと思ってもう全力でやって、2回でぶっ倒したんですよ、2人とも。そうしたら翌日から自分のミットの前に列が出来てました(笑)。向こうは謙遜してても相手にされないですけど、自己主張をして実力が認められればちゃんと受け入れてくれるというか、日本とはコミュニケーションの取り方も違って勉強になりました」

小堀佑介

 リングを降りれば極めて控えめで、日本のボクシング界でも最もらしからぬ世界チャンピオンだったと言ってもいい小堀らしいエピソードである。しかし、当時は引退直後とあって小堀の実力は間違いなく世界最高峰。スパーを挑んだ若いボクサーたちにとっては舐めてかかった相手が悪い、さぞかし小堀のキャラクターと実戦とのギャップを痛感したことだろう。

 ※テオフィスタジムのFacebookに当時の小堀トレーナーの様子を映した動画(https://www.facebook.com/133301480031841/videos/10152621523340618/)がある。短いが、カナダでの小堀の様子が分かる貴重な映像。肩書きがWBAではなく、WBOとなっているのはご愛嬌。

「向こうでは週に2~3回、学校やアルバイトの後にトレーナーをしていました。デビュー前の選手を見させてもらい、彼はデビュー後4連勝することができました。その頃はトレーナーとしてやっていこうとは考えてなかったのですが、それでも選手の成長や勝利に関わることができ、またその喜びも感じることができたのは良い経験になりました」

 その後、小堀は14年7月に帰国。一時は公務員試験を目指したが、紆余曲折あって断念。角海老ジムからの誘いを受けて、16年4月にトレーナーとして復帰した。

「ボクシング以外の選択肢も色々考えたんですが、やっぱり必要とされているならそこが自分にとっての居場所だなと。今はもう、トレーナーとしてこの道で行くと腹を決めています。選手時代に教わったことを思い出しながら、『チャンピオンを育てる』ことを目標にやっていきたいと思います」

 語る言葉は多くはないが、なにより選手として世界の頂点を極めた小堀の経験値には何事にも代えがたい説得力がある。



-プロフィール-
生年月日:1981年10月11日
出身地:千葉県四街道市
ボクシング歴:15年
獲得タイトル:第46代 WBA世界ライト級チャンピオン
トレーナー歴:2016年~
担当した代表的な選手:斎藤 一貴

[取材・文:野口弘宜]

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