2024-01-12
WBAフライ級王者アルテム・ダラキアン(ウクライナ)に挑戦するWBA1位のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が11日、東京・神楽坂の帝拳ジムで練習を公開した。両者の試合を含む「Prime Video Presents Live Boxing 6」は23日、エディオンアリーナ大阪でゴングが鳴る。
当初予定されていた11月15日から2カ月延期となって迎える今回の世界戦。阿久井は前回に続いて12月17日から東京合宿に入り、100ラウンド近いスパーリングをこなした。
約1カ月の合宿では、23日に同じリングに立つL・フライ級2団体統一王者の寺地拳四朗(BMB)、日本王者の飯村樹輝弥(角海老宝石)、元WBO-AP王者の山内涼太(同)、元L・フライ級アジア3冠王者の岩田翔吉(帝拳)、日本ランカーの梶颯(帝拳)といずれも実力者と拳を合わせた。
阿久井(28=18勝11KO2敗1分)は「前回の遠征で悪かったところを修正していい合宿になった」と涼しい顔だが、公開スパーリングの相手を務めた日本ランカーの梶は「反応速度がびっくりするほど速い」と前回よりも阿久井が研ぎ澄まされていると証言した。
本人が「先々週の終わりくらいから突然調子が良くなった」との言葉通り、公開スパーでは梶に鋭い右ストレート、左フックをクリーンヒットして好調を印象づけた。
とはいえ対戦相手のダラキアンは22勝15KO無敗で、これまでWBA王座を6度防衛している安定王者だ。阿久井は「やりにくさ、変則的なタイミングに気をつけて、いかに自分の間合いに引き込めるかがポイント」と36歳のベテラン王者とのペース争いが勝負のカギになると考えている。
勝てば岡山県のジムから初の世界チャンピオン誕生という明るいニュースを地元に届けられる。妻と子どもたちも上京して家族のバックアップを受ける阿久井は「何が何でも勝つ。それだけです」と言葉に力を込めた。