2024-06-13
前日本バンタム級チャンピオンの堤聖也(角海老宝石)が7月7日、両国国技館「SANKYO presents LIFE TIME BOXING FIGHTS 22」に参戦、ウィーラワット・ヌーレ(タイ)と56キロ契約10回戦を行う。メインはWBA・S・フライ級王者、井岡一翔(志成)とIBF同級王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)による2団体統一戦。堤の試合はセミにセットされた。
13日、都内で記者会見した堤は「次が世界戦だと思って練習してきた。期間があいてもいいと思っていたけど、タイミング的にも両国国技館を経験しておくのはいいと思った。あこがれの井岡選手と同じリングで戦えることも光栄だと思った」と参戦の理由を説明した。
昨年12月、日本タイトルの防衛戦で勝利を飾ったものの、対戦相手の穴口一輝選手が命を落とすという不幸に見舞われた。厳しい現実を正面から受け止めた堤はボクシングに没頭。3月にはオーストラリアに渡り、5.6東京ドームで武居由樹(大橋)の挑戦を受けるWBOバンタム級王者ジェーソン・モロニーのスパーリング・パートナーを1ヵ月半も務めた。5月24日からはアメリカで、WBCバンタム級王者の中谷潤人(M.T)、WBOフライ級王座決定戦を控えるアンソニー・オラスクアガ(米)らとスパーリングを重ねた。
日本、オーストラリア、アメリカでボクシング漬けの日々を送った堤は「充実していた」と語る一方、「自分の弱さも確認できた。中谷くんは強かった」と課題もしっかり見つけ、トレーニングに落とし込んでいる。現在、日本人選手が4本のベルトを独占する中で、ターゲットは「井上拓真」とこれまでと同じように同級生のWBA王者の名前を挙げた。堤はWBAで2位にランクされている。
七夕に対戦するウィーラワットは4勝2KO1敗で、4月に新鋭の西岡伶英(川崎新田)に判定負けしている。堤は「この試合が終わっても休むことは考えていない。自分が納得できる動きができたらいいと思う」と語り、ここから世界戦まで休まず走り続けるつもりだ。