2024-07-25
元WBCミニマム級王者の重岡優大(ワタナベ)が8月24日、大阪・大和アリーナ「LUSHBOMU feat.3150FIGHT」で復帰戦に挑むことになった。対戦相手はWBOミニマム級12位のサミュエル・サルバ(フィリピン)で48.6キロ契約10回戦。重岡が22日、東京・五反田のジムで記者会見を開いて発表した。
重岡は今年3月、WBC王座の2度目の防衛戦でメルビン・ジェルサレム(フィリピン)に2-1判定で敗れて王座陥落。試合直後は引退を考えるほど落ち込んだが、「応援してくれる人がいる限りリングに立たないとダメだと思った」と立ち直るのは早かったという。弟のIBF同級王者、銀次朗から「兄ちゃんがいないとオレも続けられない」と言われたことも心に残ったという。
王座陥落した試合では1回に効かされ、3回と6回にダウンを奪われた。重岡は「冷静さを失った。1ラウンドにパニクった。やっぱり流れってあるんだなと思った。主導権を握られた」と振り返り、「今までの僕は雑だったし、たくさんの穴があった。その穴を一つずつ埋めてレベルアップしていきたい」と決意を口にした。
プロ初黒星をを経験し、これまで後輩からアドバイスをもらうことはなかったが、「強くなることを突き詰める。いらないプライドを捨てて、後輩からもアドバイスをもらおうと思う」とも語った。
復帰戦の相手サルバは20勝13KO1敗で、19年3月にのちのIBF王者レネ・マーク・クアルト(フィリピン)に判定勝ち。同年9月にペドロ・タドゥラン(フィリピン)と空位のIBF王座を争い、初回にダウンを奪ったものの4回終了時にけがにより棄権TKO負けしたのが唯一の黒星だ。
重岡は復帰戦の相手候補の中から「一番強い選手を選んだ」と明かした。310FIGHTのプロモーター、亀田興毅氏は「この試合をクリアしたら年内に世界戦を組みたい」と話している。階級はミニマム級にとどまる。
当日のメインイベントはIBFフェザー級2位レラト・ドラミニ(南アフリカ)と同3位亀田和毅(TMK)によるIBF同級挑戦者決定戦。重岡の復帰戦とともに、日本フライ級9位の野上翔(RK蒲田)と東洋太平洋S・フライ級12位ダンリック・スマボン(フィリピン)によるS・フライ級8回戦も発表された。