2024-12-02
11月26日から東京・ひがしんアリーナで行われていたアマチュアの全日本ボクシング選手権大会は1日にトーナメントの最終日を迎え、女子8階級、男子11階級のチャンピオンが誕生した。最優秀選手には、男子はライト級で初優勝した堤麗斗(東洋大)、女子はミニマム級で通算3度目の優勝を飾った加藤光(東洋大)が選ばれている。
堤は現在プロで活躍する堤駿斗の弟。初戦は5-0判定勝ち、準決勝も5-0判定勝ちし、決勝では得意の強打をさく裂させ藤田大夢(拓殖大)を初回RSCで破り、兄も2度手にしている同じ全日本のタイトルを獲得した。
女子バンタム級は昨年高校生ながらこの大会を制した國府縞鈴(日本体育大)が大学生になってさらに成長を感じさせる圧勝で楽々2連覇を達成。ライト級で姉の國府紗鈴依(日本体育大)も鈴木雅子(コサカジム)に初回RSC勝ち。女子は22回目となるこの大会で姉妹そろっての優勝は初めてである。縞鈴には技能賞が、姉紗鈴依には墨田区長賞が授与された。
L・ミドル級はかつてこの大会を3連覇した39歳の星大二郎(和歌山県庁)の奮闘が“中年の星”として注目を集めた。しかし決勝では昨年の優勝者田中廉人(自衛隊体育学校)相手に老獪に応戦したものの試合を支配できず、5-0判定で敗れた。17年ぶりの決勝進出だけでも大健闘といえよう。
今年の大学日本一・駒澤大学は16人がエントリーし、5人が決勝に残ったが、ミニマム級は金谷成留が一昨年の覇者・古藤昇大(東洋大)と大接戦を演じた末に際どい3-2判定で惜敗。フライとフェザーはチームメート対決となり、結局優勝はこの2階級の勝者のみだった。
今大会は他にも同僚対決が2組あり、自衛隊体育学校同士のL・ウェルター級は北本隼輔が制し、中央大学同士のL・ヘビー級は中島鉄人がそれぞれ優勝を飾っている。
その他の表彰選手は、男子技能賞は山口瑠(駒澤大)、敢闘賞は原田雪舟(駒澤大)、女子敢闘賞は堀宝水(日本体育大)に決まっている。
各級決勝の結果は以下の通り。女子ミドル級はエントリーが1名のみのため笠原直子(本多ジム)が3年連続認定チャンピオンになっている。
・女子
Mⅰn級 加藤光(東洋大)RSC2回 後生川憧(同志社大)
LF級 堀宝水(日本体育大)4―0判定 吉田姫菜(東洋大)
F級 西中結菜(東洋大)4―1判定 鈴木美結(自衛隊体育学校)
B級 國府縞鈴(日本体育大)RSC3回 安達星奈(介護老人保険施設ロマン)
Fe級 山崎亜姫(拓殖大)4―1判定 船山乃亜(日本大)
L級 國府紗鈴依(日本体育大)RSC1回 鈴木雅子(コサカジム)
LW級 高橋美波(早稲田大)RSC1回 馬場麗花(沖縄ワールドリングジム)
M級 笠原直子(本多ジム)=認定
・男子
Mⅰn級 古藤昇大(東洋大)3―2判定 金谷成留(駒澤大)
F級 山口瑠(駒澤大)5―0判定 湯浅和樹(駒澤大)
B級 溝口勢十朗(法政大)5―0判定 山下学人(東京農大)
Fe級 原田雪舟(駒澤大)3―2判定 中山鉱一(駒澤大)
L級 堤麗斗(東洋大)RSC1回 藤田大夢(拓殖大)
LW級 北本隼輔(自衛隊体育学校)5―0判定 冨田真広(自衛隊体育学校)
W級 秋山佑汰(自衛隊体育学校)5―0判定 黒田丈二朗(東洋大)
LМ級 田中廉人(自衛隊体育学校)5―0判定 星大二郎(和歌山県庁)
M級 川端響喜(中央大)3―2判定 木場海星(法政大)
LH級 中島鉄人(中央大)5―0判定 佐々木巌(中央大)
C級 大野毅人(日本体育大)4―1判定 王 帥(中央大)