角海老宝石ボクシングジム

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4月6日ダイナミックグローブSP「ここが見どころ!」

  
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2019-03-26
◇チャンピオンカーニバル 日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦
細川バレンタイン(角海老宝石)× 井上浩樹(大橋)

 一昨年12月に36歳8ヵ月で日本スーパー・ライト級王座を獲得し、2度の防衛をいずれもTKO勝ちでクリアしているバレンタイン細川(37=角海老宝石)に、12戦全勝(10KO)をマークしている強打のサウスポー、井上浩樹(26=大橋)が挑む注目ファイト。試合の10日後に38歳になる細川の経験が勝るのか、それとも井上のパワーが爆発するのか。

細川は06年に宮田ジムからデビュー後、08年にはライト級の全日本新人王に輝いた。27歳で日本ランク入りを果たし前途は洋々かと思われたが、このあと国内王座獲得までは9年を要することになる。13年2月には井上と同じサウスポーの岩渕真也(草加有沢)の強打に屈して(8回TKO負け)日本王座を取り逃し、半年後には敵地でキム・ミヌク(韓国)の持つ東洋太平洋王座に挑んだが、キムの強打を浴びて2度ダウンしたすえ11回TKO負けを喫した。16年には日本王者の岡田博喜(角海老宝石)を相手に10回をフルに戦いきったが、大差の判定で敗れた。

こうして3度の戴冠チャンスを逃したとき、すでに35歳半になっていたが、ここで細川は心機一転。まずは角海老宝石ジムに移籍し、2戦目で日本王座挑戦の機会をつかみ、麻生興一(三迫)に判定勝ちを収めて念願を成就した。さらにボクシングに専念するために勤めていた会社をやめるという決断を下した。「常識的に考えたら無謀ですよね」と細川も自身を客観視するが、現時点ではこれらがプラスに作用している。初防衛戦ではデスティノ・ジャパン(ピューマ渡久地)とダウン応酬の激闘を展開したすえ7回TKO勝ち。昨年12月のV2戦ではしぶとい稲垣孝(フラッシュ赤羽)を1回TKOで一蹴した。直近の4連勝を加え、戦績を33戦24勝(11KO)6敗3分に伸ばしている。思った以上に開花まで時間がかかりはしたが、その分、なかなか味わい深い色の花を咲かせているといえる。

対する井上は、3階級制覇のWBA世界バンタム級王者、井上尚弥、弟のWBC世界バンタム級暫定王者、井上拓真(ともに大橋)のいとことしても知られるサラブレッドだ。アマチュアで130戦112勝(48KO)18敗の戦績を残し、15年12月にプロに転向。以後、3年で12の勝利を重ねてきた。直近の試合では調整が不十分だったことが響いて8回をフルに戦うことになったが、それまでは7連続KO勝ちをマークしていた。当然のことながらプロの実績では細川に及ばないが、17年8月には現日本4位のアオキ・クリスチャーノ(角海老宝石)に2回終了TKO勝ちを収めている。

そんなふたりは3年前の春にスパーリングをした経験を持っている。当時の細川はプロ10年選手、井上はプロに転向して約4ヵ月前後という時期だった。細川は「あのときは(井上は)速い、強い、デカい、という印象。ボコボコにやられた」と振り返る。そのうえで「相手もそうだろうけれど、あのときの僕といまの僕は別人」と言い切る。

細川と井上は年齢やキャリアだけではなく、体格面でも大きな違いがある。身長163センチの細川に対し、井上は177センチ、その差は14センチということになる。計測データはないもののリーチも似た数値と思われる。さらに右構えの細川が出入りしながら揺さぶりをかけて攻め崩すタイプなのに対し、井上は強打を売りにするサウスポーという違いもある。

こうした特徴を踏まえて展開を予想すると――まずは互いに相手の出方を探りながら主導権掌握を狙うことになるだろう。細川が隙を見せるようだと井上が一気につけ込む可能性もあるので、最初から目が離せなくなりそうだ。前後左右に動きながら揺さぶりたい細川、右ジャブで射程を計りながら左ストレート、右フックを打ち抜くチャンスをつくりたい井上。駆け引きを含んだピリピリした攻防が予想される。

体格と攻撃力で勝る井上がわずかに有利とみる。小柄な王者に対して中近距離でのアッパーも有効だろう。細川は中盤まで被弾を最小限に食い止め、接戦のまま勝負を後半に持ち込みたい。

ボクシング・ライター 原 功


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