2020-01-10
2020年も世界王者を目指し、多くのボクサーたちがしのぎを削る。4団体時代ということで世界挑戦のチャンスが増える一方で、チャンピオンたちの動向がはっきりせず、ウェイティングサークルに入る選手がやきもきするのは今の時代も変わらない。
各階級の現状はどうなっているのだろうか? 世界チャンピオン、有力日本人選手の動きを中心に、各階級ごとの2020年を展望する。第1回は岩佐亮佑(セレス)が昨年12月にIBF暫定王座に就いたS・バンタム級。
このクラスのトップに立つローマン
■S・バンタム級世界王者
WBA統一 ダニエル・ローマン(米)
WBA ブランドン・フィゲロア(米)
WBC レイ・バルガス(メキシコ)
IBF ダニエル・ローマン(米)
IBF暫定 岩佐亮佑(セレス)
WBO エマヌエル・ナバレッテ(メキシコ)
まず注目は2冠王者ローマンが30日、マイアミでWBA1位ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と行う防衛戦だ。ローマンが勝利すれば、義務付けられている岩佐との団体内王座統一戦に臨むのか、あるいはIBF王座を返上するのか、現時点では分からない。アフマダリエフが勝利した場合も同じで、IBF王座の行方はこの試合の結果次第ということになる。
世界の舞台でさらなる飛躍を誓う岩佐
WBC王者バルガスは昨年7月、暫定王者の亀田を退けて以降試合はなし。階級アップが以前からささやかれ、活動が停滞気味なのは気になるところだ。WBO王者ナバレッテは12月にV4に成功したばかり。次戦は未定ながら精力的に試合をこなすチャンピオンだけに、日本人選手もターゲットにしやすいかもしれない。
■日本人世界ランカー
小國以載(角海老宝石=WBA3位)
亀田和毅(WBC4位)
久我勇作(ワタナベ=WBC8位)
勅使河原弘晶(輪島功一S=IBF7位)
赤穂亮(横浜光=WBO6位、IBF14位)
返り咲きを狙う小國(左)と初挑戦を目指す勅使河原
日本人世界ランカーでは元IBF王者の小國、元WBOバンタム級、WBC・S・バンタム級暫定王者の亀田が世界王座返り咲きを狙っている。亀田はフェザー級転向もありうるだろう。初挑戦を狙うのはOPBF王者の勅使河原。勢いのあるうちに世界の舞台に立ちたいところだろう。
3度目を狙う赤穂、世界ランキングから外れた和氣慎吾(FLARE山上)の再挑戦組もチャンスをうかがう。日本王者の久我は大みそか、和氣を倒したジュンリエル・ラモナル(比)の強打に沈んで一歩後退。2020年の巻き返しを目指す。
提供:ボクシングニュースhttps://boxingnews.jp/news/72188/