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村田諒太対ゴロフキンが正式発表。12月29日、さいたまスーパーアリーナ

  
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2021-11-12
村田諒太(帝拳)対ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の対決が、ついに現実のものとなった。ミドル級のWBA世界スーパーチャンピオン、村田とIBF世界チャンピオンのゴロフキンが12月29日、さいたまスーパーアリーナで統一戦を行うことが、12日に東京都内では発表された。関係者の話によると、興行規模では日本ボクシング史上最高になる見通しという。また、試合はAmazon Prime Videoでライブ配信される。これも国内のボクシング中継では初めての試みになる。

「プロに来る前から言ってきたことです。これほどの試合は組むこと自体が大変。実現していただいたことに感謝します。そしてゴロフキンは最強のボクサーだと思っています。その相手に勝って、自分が最強だということを証明します」

 ひな壇に座った村田の表情は、どこか硬かった。それもそうだろう。待って、待って、まさしく待ちわびた戦いだ。パンデミックの影響によって強いられた、ここ最近2年間のブランクばかりではない。

 ロンドン五輪ミドル級金メダリストとしてナショナルヒーローとなった。そんな村田が27歳でプロ転向した以上は最強のプロボクサーを目指すことが義務づけられた。31歳でWBA世界ミドル級王座を奪い、一度は手放したタイトルを33歳で奪回したのは、最低条件をクリアしたに過ぎない。それよりも、不運な敗北、ラスベガスで喫した王座転落、記録に記された2つの黒星が、村田の計画を大きく遅らせていた。昨年来、陣営はサウル・アルバレス(メキシコ)、そしてゴロフキンと、最高レベルにあるボクサーたちとのマッチメイクを模索してきた。それが、ようやく実を結び、今回の正式発表、現実への戦いへのカウントダウン開始につながった。村田の意気込みにいよいよ火が点いたのも当然だった。

 一方、オンラインで会見に登場したゴロフキンも1年ぶりの試合に腕を撫す。

「私のキャリアの中でもメインのひとつです。今は(勝つことに)とても集中しています」

 世界タイトル19度連続防衛。うち、17人の対戦者は連続してKO・TKOでねじ伏せていた。その破壊力は長いボクシング史のなかでも屈指と評価される。強打とともに堅実な技巧、試合運びのうまさは39歳の現在もさして衰えていない。

 加えて、ゴロフキンにとって村田は乗り越えなければならない壁でもある。このカザフスタン人も五輪に参加しているが、アテネ五輪の決勝で敗れ、銀メダルにとどまっている。アマチュアボクシングで国家代表になるくらいの選手になれば、金メダルは究極の憧れ。今回の発表会でも、ゴロフキンが村田を評するコメントに「金メダリスト」という言葉を2度も3度も使っている。

 ともあれ、17階級(WBCでは18階級)もあるボクシングで、72.5キロリミットのミドル級は、世界では最高級の選手がそろう。そのトップ中のトップに日本の現役世界チャンピオンが挑む。その事実がもたらす事実は果てしないロマンを呼ぶ。ファンに届けるための新しいメディアも含め、この戦いが大きな意味を持つのも間違いない。村田もすでに気がついているはずだ。

「手前ミソではありますが、ゴロフキンとの戦いは歴史の一部だと思います」

 村田諒太、35歳。だからこそ、今から武者ぶる思い。ファンとて同じ。

文◎宮崎正博 写真◎山口高明

提供:BBMスポーツ/ベースボール・マガジン社(ボクシングマガジン)
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