2015-04-30
KAMIKAZE5
日本スーパーバンタム級タイトルマッチ
vs
古橋 岳也(川崎新田)日本S・バンタム級1位△
10R 判定 1-0 (96-94、95-95×2)
昨年7月、当時日本S・バンタム級王者だった大竹秀典(金子)に挑戦する予定だったが、大竹の故障で王座挑戦の機会を逸したという不運を味わった古橋は待ちわびた王座初挑戦に気合十分。上体を小刻みに振りながら積極果敢に前進。真っ向勝負では分が悪いだけに、揺さぶりながら消耗戦に持ち込みたい構えを見せる。迎え撃つ小國は左ジャブを突きながら、サイドに回り込み、左右ストレート、左ボディをヒット。パンチの的確性でポイントを奪ったが、3回に入ると古橋がなりふり構わずに右フックを強振して小國をロープ際に追い込む。本来は冷静沈着な小國だが、乱戦を仕掛けたい古橋のペースに巻き込まれ、ムキになってパンチを返すとシーンも見られる。4回も両者は頭をつけ合っての打ち合いを展開。左フックをヒットした古橋は気迫で小國を押していくが、小國も態勢を立て直してワンツーにボディ連打をヒット。終了間際には右クロスも決めるなど、徐々にメリハリのあるボクシングを取戻し始めた。小國コールと古橋コールが入り乱れる中で開始ゴングが鳴った5回は中盤まで小國が主導権を握ったが、中盤以降は連打で小國をロープに追い詰めた古橋の勢いが勝る展開。ラウンド終了後の途中採点は三者ともに49-46で小國のリードと発表されたが、流れ自体は古橋に傾きつつあった。
採点公開を受け、ポイントでビハインドの古橋は6回から更にペースアップ。手数のボリュームを増やして、ラウンド中盤に左フックをクリーンヒット。ラウンド全般を通じ、常に先手で攻め続けた。7回も小國は古橋の攻勢にロープを背負うシーンが目立ち、2分過ぎには右から左に返すコンビネーションを被弾。消耗の激しい小國は8回も古橋の手数に押されながらも、的確な左ボディを叩き込むなど、懸命な抵抗を試みた。9回は序盤に小國が単発ながらも右ストレートをヒット。古橋も2分以降に右フックから一気の連打で勝負に出るが、小國は正念場を凌いで、ラウンド終盤にワンツーをヒット。最終回も両者は死力を尽くしてパンチを交換する中、試合終了。小國にとっては中盤以降、苦闘を強いられたが、前半の貯金にも助けられ、ドロー防衛でベルトを守った。